別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2022年12月23日金曜日

浄瑠璃姫と源義経の伝説~鳳来寺~


東海道の矢作宿の長者・兼高は、子が授かるようにと婦人とともに鳳来寺に籠って祈願。

すると、満願の日、婦人の夢枕に白髪の老翁が現れて、

「望みどおりに子を授ける。

女の子が生まれたら浄瑠璃と名づけよ」

と告げたのだという。

間もなく婦人は身籠り、女の子が誕生して浄瑠璃姫と名づけられた。

すくすと育った姫は評判の美人となり15歳の春を迎える。


源義経と浄瑠璃姫



1174年(承安4年)、奥州平泉藤原秀衡を頼るために鞍馬寺を出奔した源義経は、途中の矢作宿で兼高長者の家に宿を取った。

その夜の事。

浄瑠璃姫の奏でる琴の音が聞こえてきた。

その素晴らしさに引かれた義経が姫の琴にあわせて笛を吹くと、姫もまた義経の笛に引かれ・・・

いつしか二人の間に愛が芽生えた。


しかし、義経は奥州へと落ち延びる途中。

再開を約束して義経は旅立つが・・・

半年を過ぎても義経からの連絡がない。

「半年過ぎても私が戻らないときは、鳳来寺の千寿ガ峯で待つように」

と言い残していた義経。

その言葉を信じて浄瑠璃姫は千寿ガ峯に。

庵を建てて義経を待ち続けていると、義経が来るという噂が・・・

喜んだ姫だったが、道行く人に尋ねてみると、3日前ほどに通り過ぎて行ってしまったとのこと。

悲しんだ姫は庵のほとりで自害して短い一生を終えたのだという。











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