『吾妻鏡』によると、
1214年(建保2年)2月4日、源実朝の体調がすぐれないので、皆が奔走したそうですが・・・
なんと、二日酔いだったのだとか・・・
祈祷に来ていた栄西は、壽福寺からお茶を持ってこさせて「良薬です」と言ってすすめました。
そして、一巻の書物「茶の徳を誉めるの書」を献じると、実朝はたいそう喜んだのだといいます。
この本が『喫茶養生記』だと言われています。
壽福寺は、北条政子に招かれた栄西が開いた寺。
『喫茶養生記』は、壽福寺で坐禅の合間に書き上げたのだといいます。
『喫茶養生記』は、茶の効用が書かれた我が国最古の茶書。
栄西は『喫茶養生記』を書きあげた翌1215年(建保3年)7月5日、京都の建仁寺で亡くなっています(享年75歳)。