材木座の光明寺は、佐助ヶ谷にあった蓮華寺を前身としているといわれています。
開基は四代執権北条経時、開山は然阿良忠です。
鐘楼のすぐ横には繁栄稲荷大明神が祀られていますが、良忠がまだ佐助ヶ谷にいたころの伝説が残されています。
佐助ヶ谷に住んでいた良忠は子狐を助けたことがありました。
すると夢に親狐が現れてお礼に薬種袋を残していきました。
鎌倉に疫病が流行した折、良忠はこのときの夢のお告げに従って薬種を蒔くと、3日の内に成長し、この薬草を服すると薬効が顕れ、病魔がたちまちに退散したのだとか。
今日では、稲荷大明神として光明寺に勧請され、病魔退散、豊漁満般、家業繁栄を祈念しているということです。