「下馬」という地名は、鶴岡八幡宮に参拝するため、この場所で馬を下りたことによります。
かつては、この四ツ角付近には、佐助川に架けられた橋があって、「下の下馬橋」と呼ばれていました。
現在、発掘調査の行われている「下馬周辺遺跡」は、下馬四ツ角からさらに海岸方面へと歩いた所になります。
鎌倉警察の建設に伴って、2010年(平成22年)6月から発掘調査が行われているそうで、鶴岡八幡宮大鳥居のすぐ手前にあります。
平成23年3月5日、財団法人かながわ考古学財団による見学会が行われました。
この遺跡は全て砂地です。
下馬四ツ角付近までは、砂地なのだそうです。
人骨(右の骨は小さいので子どものものと推定されています。)
大甕
口径約60㎝、胴部径95㎝。
中の砂を取り出してみないと、
何の目的に使用されていたのかは判らないそうです。
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この細長い竪穴遺構から、鎧と埋蔵銭が発見されました。
埋蔵銭はすでに取り出されていますが、鎧はそのままの状態です。 |
鎧
鎧の一領分の部位がまとまって発掘されるのは珍しいことで、
中世以前では京都の法住寺殿に続いて二例目ということです。
現在の段階では、腹巻鎧(はらまきよろい)ではないかと考えられています。
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埋蔵銭
埋蔵銭は取り出されて展示されていました。
紐で銭が束ねられた「差し」の状態で、
100枚程度に綴られたものが21差し発見されたそうです。
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壷
口径約24㎝、高さ約42㎝。
中から数枚の銭が発見されています。
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刀 |
下馬周辺遺跡では、中世・近世・近代のものと推定される出土物があるそうです。