別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2025年12月10日水曜日

鎌倉検定~底脱ノ井の千代能伝説~

【問】
鎌倉十井の一つ「底脱ノ井」の由来を語る伝説で、この井戸の水を汲んで桶の底が抜けたことから、「千代能がいただく桶の底抜けて水たまらねば月もやどらじ(ず)」という和歌を詠んだ女性は、だれの娘だといわれているか。
(第19回2級)


(月岡芳年画)


「千代能がいだく桶の底抜けて水たまらねば月もやどらじ」

鎌倉十井の一つ「底脱ノ井」の名の由来となった和歌。


千代能(千代野)は安達泰盛の娘。

金沢顕時に嫁いだが、1285年(弘安8年)の霜月騒動で父泰盛が滅ぼされ、夫顕時が下総国に隠棲すると、建長寺円覚寺の管長だった無学祖元に参禅したのだといいます。

底脱ノ井の伝説の歌は、悟りが開けたという解脱の歌。


参考までに・・・

顕時と千代能の娘は足利貞氏の正室となり、嫡子高義(尊氏の異母兄)を産んでいます。

浄妙寺の境内にあった延福寺は、高義が母の供養のために建てたのだとか。



鎌倉検定


鎌倉十井


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