この事件は「龍ノ口法難」と呼ばれ、それを記念して行われるのが「龍口法難会」です。
~龍口寺~
片瀬の龍口寺は、龍ノ口刑場の跡に建てられた寺です。
龍口寺の法難会は、9月11日から13日の間に行われ、参拝者には「難除けのぼたもち」が振る舞われます。露店も出て賑やかなお祭りです。
~ぼたもちの伝説~
鎌倉幕府に捕らえられ、龍ノ口に護送される日蓮の前に一人の老婆が現れます。
老婆は、日蓮に「にぎり飯」を差し出しますが、
日蓮は、空腹と疲労のためか「にぎり飯」を落としてしまいます。
「にぎり飯」は砂だらけとなってしまいますが、
日蓮は、「ありがたや、ごまのぼたもちじゃ」といって喜んで食べたといいます。
そのため、龍口寺の堂内でまかれる「ぼたもち」は、砂のついた「ぼたもち」ほどご利益があるといわれています。
~常栄寺~
大町にある常栄寺は、日蓮の「ぼたもち伝説」にちなんで、「ぼたもち寺」と呼ばれています。
龍ノ口に護送される日蓮に「にぎり飯」を差し出したのは、「桟敷の尼」と呼ばれ、源頼朝の由比ヶ浜展望桟敷があった場所に住んでいたといいます。
常栄寺でも、9月12日に法難会・・・「ぼたもち供養」が行われます。
※腰越の法源寺も「ぼたもち寺」と呼ばれています。
(参考:龍ノ口法難とぼたもち寺)
常栄寺の寺号は、桟敷の尼の法号「妙常日栄」にちなんだものです。
~妙本寺~
妙本寺は、比企能員の屋敷跡に建てられた寺です。
日蓮に「にぎり飯」を差し出した桟敷の尼は、比企能員の妻の妹だったとも伝えられています。
9月12日の法難会では、祖師堂が特別開扉されます。
龍口法難会
https://www.yoritomo-japan.com/gyoji-maturi/botamoti.htm
鎌倉手帳
https://www.yoritomo-japan.com/kamakura.html