神奈川県知事、横浜市長、鎌倉市長、逗子市長の共同声明によれば、「推薦を取り下げることが登録への最善の道」と判断したためだとしています。
「推薦を取り下げることが登録への最善の道」とは・・・
「武家の古都・鎌倉」は、平成25年4月30日、イコモスより「不記載」の勧告通知を受けています。
不記載とは | 世界遺産一覧表への記載にふさわしくないもの。 |
つまり「不登録」が適当という判断です。
6月に行われるユネスコ世界遺産委員会で同じく「不記載」とされれば、原則として再推薦はできなくなります。
また、イコモスの勧告内容から、「記載延期」や「情報照会」といった決議を期待することもできないことから、世界遺産一覧表への登録を実現するには、「推薦を取り下げることが登録への最善の道」という結論に達したようです。
★イコモスの評価結果及び勧告の概要~武家の古都・鎌倉~
イコモスの評価は、
現在の構成資産では、主張する価値のうち武家の精神的な側面は示されているが、防御的側面については部分的にのみ示されており、さらにその他の観点(都市計画、経済活動、人々の暮らし)についての証拠が欠けているという完全性の観点、及び比較検討の観点から、顕著な普遍的価値を証明できていない。
というものでした。
「都市計画、経済活動、人々の暮らしについての証拠に欠けている」という部分が大きな問題のようです。
多くの観光客が訪れる鎌倉ですので、「観光地」としては素晴らしい場所なのかもしれませんが、それと「歴史・文化が学べる地」とは大きく異なります。
京都や奈良と違うのはその辺りではないのでしょうか・・・。
※決して世界文化遺産登録を進めることを反対しているわけではありません。
世界文化遺産候補21の史跡 |
鎌倉手帳 |