福笹
(鎌倉:本覚寺)
1月10日は「十日えびす」。
「十日えびす」の風習は京都から全国へ広まっていきました。
そして、「十日えびす」と言えば「福笹」。
鎌倉の本覚寺の鎌倉えびすでも福笹が授与されますが、この笹も京都独自のもので、えびす神の持つ釣り竿にヒントを得て考えられたものなのだそうです。
「ささ」は京言葉で酒を意味します。
「商売繁盛で笹もってこい!」の「笹」には、「商売が繁盛したら、おささ(酒)を持ってお参りをしなさい」という意味があったのだとか・・・
(京都)
京都の恵美須神社(ゑびす神社)は、1202年(建仁2年)に我が国臨済宗の開祖・栄西によって創建された神社。
源頼家が創建した京都最古の禅寺建仁寺の鎮守として建立されました。
伝説によると・・・
1191年(建久2年)、宋からの帰りに暴風雨に遭って難破しそうになった栄西の前に「えびす神」が現れ、その加護によって難を逃れたのだと伝えられています。
このエピソードは『都名所車』に載せられ、毎年9月20日(旧暦)が祭礼であったことが記されているようです。
9月20日は、えびす神が海からおいでになる日。
現在は10月20日にえびす講大祭(二十日えびす)が行われています。
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~えびす信仰~
江戸時代になると、呉服を中心とした京都や近江の商人の「渡り商い」とともに「えびす信仰」が発展していきます。
江戸をはじめとする全国各地を渡りながら商いをする者たちは、9月20日頃になると京へと帰り、「えびす神」の尊像を奉り、旅の安全と商売繁盛に感謝するお礼参りが行われるようになります。
そして、年末年始を京で過ごした商人たちは1月10日に「えびす神」を参拝した後、再び全国へと旅立っていったのだそうです。
一説によると1月10日は、えびす神が海へ帰る日なのだとか。
こういった風習が全国の「えびす信仰」へ繫がっていったようです。
ゑびす神社では、1月8日から12日にかけて「十日ゑびす大祭」(初ゑびす)が行われています。
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京都は七福神発祥の地