別冊『中世歴史めぐりyoritomo-japan』




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2012年1月27日金曜日

杉本寺の十一面観音

金沢街道から見上げる石段の上にある杉本寺は、源頼朝が鎌倉に武家の都を創る前の734年(天平6年)創建という古い寺です。

鎌倉で一番古い寺といわれています。


仁王門
安置されている仁王像は運慶作といわれています。





仁王門の先の苔の石段の上に十一面観音を祀った観音堂があります。


苔の石段

観音堂

731年(天平3年)、東国の旅をしていた行基が、この場所に十一面観音を安置したのが杉本寺のはじまりです。

本尊は、行基作の十一面観音、851年(仁寿元年)の慈覚作という十一面観音、寛和年間(985~987年)に花山天皇の発願によって恵心が彫ったという十一面観音の三体です。


~「杉の本の観音」伝説~

ある日、寺の本堂が火事により焼失しますが、観音さまは自力で大杉のもとに避難したと伝えられ、「杉の本の観音」と呼ばれるようになったといいます。

(参考:伝説の観音さまと四万六千日詣り


~下馬観音と覆面観音~

行基作の観音さまは、寺の前を馬に乗ったまま通ると必ず落馬するので「下馬観音」と呼ばれていました。

大覚禅師(蘭渓道隆)が祈願して収まったようですが、その際に、袈裟で観音さまを覆ったことから「覆面観音」とも呼ばれたそうです。

(参考:伝説の観音さまと四万六千日詣り


観音霊場
杉本寺は、板東観音巡礼と鎌倉観音巡礼の一番札所。



六地蔵と身代地蔵
杉本寺の背後には杉本城がありました。
六地蔵の横の身代地蔵は、
杉本義宗の代わりに矢に当たって、血を流したというお地蔵さまです。

鐘楼


白山・熊野大権現



大蔵弁財天







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