人間の生死・寿命・官位および死後の審判を司るとされる中国道教の神・泰山府君。
日本では、慈覚大師の遺言により
赤山禅院が創建され、延命・福徳の神:赤山大明神として祀られました。
泰山府君は、陰陽道で最高神とされ、
安倍晴明は泰山府君祭によって重病の
三井寺の僧侶を救ったのだといいます。
📎安倍晴明の占いと師弟を救った三井寺の泣不動
後鳥羽院にとりついた白面金毛九尾の狐の正体を見破ったのは、泰山府君祭を行った安倍泰成でした。
📎鎌倉地蔵の伝説
そして、泰山府君を人格化したのが幸福・高禄・長寿の徳を与えられた福禄寿神。
赤山禅院の本尊・赤山大明神は、天では福禄寿神・地では泰山府君として、万物の命運を司るとされています。
室町時代になると七福神信仰が盛んになり、福禄寿も七人の福神の一人に数えられるようになります。
鎌倉では、
鶴岡八幡宮祭礼行列・
山ノ内八雲神社祭礼行列・
円覚寺弁財天祭礼行列の面掛行列にも参加していました。
面掛行列は、現在では
坂ノ下御霊神社でのみ行われていますが、御霊神社の面掛行列にも福禄寿が参加します。
御霊神社の
面掛行列は9月18日。