【問】
観音様のお告げを受けた光明皇后が本堂を建立したと伝わる寺院はどこか。
(第19回3級)
杉本寺は、行基開山と伝えられる鎌倉最古の寺。
本堂は、観音菩薩のお告げにより、光明皇后が藤原房前と行基に建立させたのだと伝えられています。
現在の本堂は、1678年(延宝6年)の再建。
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光明皇后は、藤原不比等の娘で、聖武天皇の妃となりました。
聖武天皇とともに仏教を深く信仰し、特に観音菩薩に帰依していたことで知られます。
京都の清水寺にある子安塔は、聖武天皇と光明皇后が御子の誕生を祈願し、無事に安産できたことから建立されたのだと伝えられています。
子安塔の本尊は千手観音。
源義経の母常盤御前が信仰していた事でも知られています。
奈良の法華寺は、聖武天皇が国家鎮護のため建立させた国分尼寺の総本山だった寺院で、本尊の十一面観音は光明皇后の姿を模して造立されたのだと伝えられています。
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杉本寺の本堂を建立したという藤原房前は光明皇后の兄。
杉本寺と同じ坂東札所の長谷寺は、房前の開基といわれています。
行基は、東大寺の大仏(奈良の大仏)建立の勧進を任された僧。
東大寺は、聖武天皇と光明皇后が夭折した皇子の追善のために建てた寺が始まりです。
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