昔、中将定平という高貴な人がいました。
なかなか心にかなう女性が見つからずにいたそうです。
ある時、内裏で扇くらべの催しがありました。
中将は扇に描かれていた女性の絵姿に恋をします。
その女性は、鞍馬の奥にある鬼国の大王の娘乙姫でした。
やがて、鞍馬の毘沙門天の霊言があって中将は姫と出会って結ばれたのですが・・・
姫に中将を差し出すよう迫る鬼国の大王。
姫は中将の身代わりとなって命を捨てたのだそうです。
それから間もなく、中将の叔母に娘が生まれます。
この娘は、なんと乙姫の生まれ変わりでした。
中将と姫は再び結ばれますが、それを知った鬼国の大王は、節分の夜に二人を襲ってきました。
それに対し中将は、鞍馬の毘沙門天の霊言で豆を炒り、それを鬼軍に打ちつけます。
すると鬼軍は退散していきました。
その後、2人は幸せに暮らし、やがて姫は貴船の大明神に、中将は客神となって、人々の恋の守護神となったのだとか。
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日本最古七福神
鎌倉との繋がりを求めて。