明月院の開山密室守厳を祀る宗猷堂の横にある井戸は、
鎌倉十井の一つ
「瓶ノ井」(つるべのい)です。
内部に水瓶のようなふくらみがあることから、
「瓶ノ井」と呼べれているそうです。
「甕ノ井」(かめのい)とも呼ばれています。
長峯五幸氏の『鎌倉趣味の史跡めぐり』によると・・・
陸奥イソが著した外国人のための「鎌倉案内書」にも
「瓶ノ井」が紹介されているようですが、「亀ノ井」となってしまっているそうです。
「水瓶」を「水亀」と勘違いしてしまったのでしょうか・・・。
日本語は難しいです。
イソは、イギリスの貴族出身の外国人です。
夫は外交官を務め、鎌倉同人会の結成や鎌倉国宝館の開設に尽力した陸奥広吉です(広吉の父は陸奥宗光)。
鎌倉を愛したイソは、『吾妻鏡』を読んで鎌倉の歴史を勉強したのだといいます。
そして、外国人向けの鎌倉案内書である『KAMAKURA FACT & LEGEND』が大正7年に発刊しました。